2005年9月7日、住友化学は独自に開発した殺虫剤処理済み蚊帳オリセット®ネットの増産に踏み切ることを発表しました。この蚊帳はマラリア媒介蚊のコントロールを目的としており、アフリカなど世界中で流行感染を阻止します。
タンザニアでは、現地の蚊帳製造業者にオリセット技術を無償供与しており、製造業者はオリセット®ネット生産工場の操業に成功しています。住友化学はこの会社とともに工場の生産拡大に向けて作業を進めているほか、他の現地企業ともオリセット®ネット製造合弁会社設立に向けて準備を進めています。これら生産能力拡大が実現すればタンザニアの蚊帳の年間生産能力は2005年度末には200万張から800万張に増加する予定です。生産の拡大には多くの新しいオペレーターや職員の増員が必要です。タンザニアに多くの新しい雇用が創出され、最終的には地域経済の活性化に貢献することが期待されます。
現在約3.5~5億人億人がマラリアにかかり、毎年100万人以上が命を落としています。そのほとんどはアフリカで発生し、30秒に1人が亡くなっています。悲しむべきことにこれらの犠牲者のほとんどは子供です。この深刻な状況を一刻も早く改善するため、世界保健機関(WHO)は2010年までにマラリアによる死亡率を現在の半分にまで減少させることを目標に掲げたロール・バック・マラリア・キャンペーンを呼び掛けました。
住友化学は積極的にこのキャンペーンに協力してオリセット®ネットの製造技術の供与を行いました。キャンペーンの浸透に伴って長期残効型蚊帳の需要が急速に増えたため、住友化学はタンザニアでの現在の生産能力の増強を決定しました。世界中での年間生産能力は現在の700万張から今回の増産を含めると、2005年度末時点で2000万張にまで増加しました。必要蚊帳数は今後も増えると予想されるため、住友化学ではさらなる増産を検討中です。
タンザニアの合併会社の概要
- 会社名:Vector Health International Limited
- 株式保有:住友化学が50%、Net Health Limitedが50%
- 所在地:タンザニア連合共和国、アルーシャ州
- 主要業務:オリセット®ネット蚊帳の生産
- 生産能力:年間420万張
- 法人設立:2005年9月
- 操業開始:2005年度

